INTERVIEW
LOCAL PRIDE -HOKKAIDO-佐藤ノア(モデル/インフルエンサー)
05 February 2020
#TAGS
  • #FEATURE
  • #LOCAL
  • #INTERVIEW
  • #FASHION

Instagramなど複数のSNSを駆使。10代女子のココロをとらえるインフエンサーとして活躍する佐藤ノアさん。原点であるバンド活動や、地元・北海道のファンへの思いを。

キャラ作りはしない。素直な素顔のままで

ガーリーなルックスと独特の世界観で、10代女性を中心に圧倒的なファン層を確立し、「扇動」しているインフルエンサー・佐藤ノアさん。ファッションモデル、YouTuber、ガールズバンドのボーカル…とマルチな活躍ぶりを見せる22歳。スウィートなイメージとは異なる、豊富な語彙とまっすぐな発言も、女の子たちのココロをとらえている。 北海道出身。芸能界入りのきっかけは、地元でのバンド活動。ある大会にバンドで出演した時にソニーの人にスカウトされた。「最初はSNSに顔写真を載せるのがすごく嫌だったんですよ。悪用されるとか授業で教わってたから怖くて。でもバンドのライブの告知で載せ始めてから、モデルクラブみたいなのにも入った感じです」。ただ、自然体でありながら、思い切ったことができるのは、広大な風土に育まれた自由奔放な道民性か。「私って芸能界に入る時も、なんとなくヌルッと入ったんですよね。キャラ作りは全然してなくて、いつも自分の素のままなんで」と屈託がない。

北海道は別物。特別なエネルギーがある

バンドマンの父、音大卒の母のもとに生まれ、衣食住とともに音楽があるような環境に育つ。「パンクスだ(笑)」という両親からは、何をしたいといっても反対されたことがなかったという。「何でも自分で選びなよっていうのが、小さい頃から言われてきたこと。自分の直感を信じられるっていうか。決断が早いのは、多分両親の影響ですね」と笑う。 ノアさん自身の決断の速さや、実行力も北海道の風土に育まれたのだと納得できる言葉も次々。「何でもできるみたいなカルチャーが出来上がってますね、北海道には。『札幌は札幌』みたいなカルチャーが結構あって、ガッチガチにみんなつながってるんですよ」。帰ると、すごいエネルギーがもらえる場であり、「パワースポットみたいな感じ。全部私の中に生きてます、本当に」。と力説するほど、郷土愛の強さは人一倍なのだ。

リアルな「日常見せ」を身近に感じてほしい

デジタルネイティブとして育ち、複数のオンラインプラットフォーム上でごく自然に日常を共有している「Z世代」らしい価値観で、Instagram、Twitter、YouTube、TikTokなどのSNSを駆使するノアさん。Instagramは42万、SNSを合わせると約140万ともいわれるフォロワー数を誇り、YouTube「毎日メイク」では、使っているコスメを包み隠さず披露して、閲覧数をどんどん増やしている。発言に影響を受ける10代の女性ファンが増殖し続ける理由は、その自然体な発言への共感と憧れ。「日常と変わんない。コスメのことを詳しく話してるわけじゃなくって、ただコスメを使って雑談してるだけなんで。『昨日、めっちゃ飲み過ぎた~』とか言って、普通にやってるだけ。それも、また日常って感じです」。 男女にかかわらず、自分の彼女、彼、のような近い関係のように感じてほしいという考えは、彼女なりの接し方のルールのようなもの。「良いものは良い、悪いものは悪い」と臆さず口に出すことで、若い女性たちの信頼度は高まり、ファンコミュニティーがより強固になっていくという循環が起きている。 「InstagramのDM機能は、承認すれば既読が付くんですよね。一日何千件もDMが来るんですけど、返信はしませんが、すべてに既読を付けているんです。既読やハートがついていたら、こんな時間でも見てくれてるんだ~!って嬉しいじゃないですか。そうやって私のことを身近に感じてくれるファンを大切にしています」。愛される魅力はそういうところ。突き放したようでも、しっかりファンの身近に寄せていく。「本当に愛されたい、人に。いろんな人に愛されたいし、絶対嫌われたくない。うそはつきたくないというか。そのままのほうがいいなって」。だから多分、女の子のファンが多いのだ。

自分の言葉で喋る、インフルエンサー

世の中の動きが分かっている人、という印象。たとえば商品や、自分とのコラボなども企画できそうな「マーケッター」の才能も垣間見える。「今やりたいと思う仕事を口に出しています。そうやってやりたいことをこなすことで、自分の目標もあがるのがわかっているから」。虚像ビジュアルでフォロワーを集めるインフルエンサーが大勢のなか、自分の言葉でこれだけ喋れるインフルエンサーもいない。今後は、文章だけの本を出版することも予定している。「生き方、じゃないですけど、そういうのを文字に起こして形に残しておきたいなって思ってます」。そして、故郷に何かしたいとすれば?という問いには、「北海道は遊べる場所少ないから、遊園地プロデュースしたいですね。なんかテーマパークを作りたい」。 起業、投資、プロデュース…奔放なようでも、先々の構想や戦略も持っている。しなやかな感性と、「Z世代」を惹きつけてやまない豊富なボキャブラリーで、ファンや企業との信頼関係を築いてきたノアさん。今後の行動や発信にはこれからも目が離せない。

○さとう・のあ
1997年7月9日生まれ、22歳。北海道出身。バンド活動をしていてスカウトされ18歳で上京。読者モデルをしながら2016年にはガールズバンド『suga/es(シュガレス)』を結成。その頃から雑誌、関西コレクション、札幌コレクションなどでモデルとして出演。Instagram、Twitter、YouTube、TikTok、WEIBOなどのSNSでインフルエンサーとしての活動も開始し、現在合計フォロワー数は約140万人越え。インフルエンサーマーケティングなどのインタビューも多数。2019年2月発行の1stフォトブック『白昼夢』(トランスワールドジャパン)も話題に。

BACK TO TOP