LIFE HUNT file.07
FABIO & EMI

子どもと伸び伸び暮らせる場所を求めて
探し当てたスモールタウン

山と川と野原が自然のまま残る 人口約1万4000人のほど良い田舎町・和気町に 1年前に移住してきたVFXアーティスト・ファビオさんと、 ウェブデザイナーの妻・絵美さん、そして3人の子どもたち。 「何かおもしろいことが始まりそう!」 そんな予感と直感で、彼らはこの町への移住を決心した。

NYの空手道場で運命的に 出会いスピード婚、出産。ふたりが選択した 「日本への移住」というベストなライフデザイン。

JR岡山駅から電車で約30分。緑の野辺に花々が咲き、悠々とした吉井川の流れや連山を眺める自然豊かな岡山県和気町にたどり着く。いつか来たような懐かしい風景が残る小さなこの田舎町に、近年子育て世代の移住者が増えている。

2019年に横浜市から移住してきたVFXアーティストのファビオさんとウェブデザイナー・三村絵美さんファミリーもその一例。妻の絵美さんは、17歳で単身アメリカ・オレゴン州の高校に留学。ニュージャージー州の大学卒業と同時にニューヨークでウェブデザインの仕事に就き、現在もリモートワークで仕事を受けている。一方ポルトガルで生まれた夫のファビオさんは、13才の時に家族でアメリカ・コネチカット州へ移住し、ニューヨーク・パーソンズデザイン大学のデザイン・テクノロジー科へ進学した。卒業後リーマンショックの余波で就職難民となり、さまざまな仕事をフリーランスで受けながら、VFXアーティストとしての地位を確立。これまでに日本でも知名度の高い映画やドラマ制作に携わってきた。そんなふたりが出会ったのは、なんと、空手道場。  

「帯色も違うし、道場内では話したことなかったんだけど、ある時、道場仲間の飲み会でたまたま同席したんです。話してみると、お互いダンスが好きで、NYに数多あるダンスバーの中で、行きつけの店が同じだということが発覚。すっかり意気投合して盛り上がっちゃったんです」。それがきっかけで交際がスタートしたというから≪縁は異なもの≫だ。  

出会った翌年に婚約し、2014年にポルトガルで挙式。長女を出産して幸せな暮らしを送っていたふたりが移住を考えはじめたのは、次に生まれた長男が1歳半になった頃だった。  

「私たちは3人子どもが欲しいと思っていましたが、教育費も医療費も高いニューヨークでの子育てはあまりに現実的ではなくて…。その頃、日本の古民家がタダ同然で買えるという情報を耳にしたんです。子どもが野原を駆け回れるような田舎で家庭菜園がしたいし、家が安く手に入るなら自分たちでリノベできれば最高だよねって。日本の質の高い教育を受けさせたいとも思っていました」と絵美さん。  

そしてふたりは、≪今がタイミング≫と日本への移住を決断した。

伸び伸びと暮らせる、ほど良い田舎町には地域の人と移住者がつながる、温かいコミュニティがあった。

2018年の9月に、ひとまず絵美さんの実家である横浜に帰郷し、温暖な瀬戸内沿岸地域に絞り移住先探しを始めた。広島から和歌山へ移動する途中にたまたま訪れた和気町だったが、絵美さんとファビオさんは、即決。「決め手は飯豊さん(笑)。町役場の移住担当の方なんですけど、本当に親身になってくれて。移住者を受け入れたいっていう熱意が伝わってきました。町のサイズ感もいいしフレキシブルに面白いコトが出来そうだって直感して」。この町で家族を増やしたいとふたりの意見は一致し、移住を決めた。  

「移住してすぐに前の家のおじいちゃんが『大根を抜くから一緒にやってみよう』と子どもたちを誘ってくれたのは嬉しかった。和気に来てくれてありがとうって言ってくれて。町の人が『助け合うのが当然。当たり前なんだから』と受け入れてくれる。ありがたいですよね。移住者の方々も何か発信していこうという人が多くてワクワクします」。  

この地でビジュアルエフェクトの日本人アーティストを増やしていければと考えているファビオさん。「田舎から都会へ人やモノが向かう流れをシフトチェンジしたい。地方発信で新しい視点をクリエイトして魅力的な環境を作りたい」と意欲を見せる。日本語での会話や読み書きがおぼつかない彼を絵美さんが支える二人三脚だが、「最近は『言葉が通じなくても行ってきな!』と送り出し、自分よりも友だちを増やしているんです」と笑う。オープンマインドで人と対すればうまくいくというのも移住してわかったそうだ。  

和気町で暮らし始めてから物質的な欲求がなくなったというふたり。 雄大な自然を日々眺めていると、視界が開け、空の色や季節の変化を敏感に感じ取れるようになった。  

「家の窓から連なる山々を見るたび、ここに越してきてよかったと実感しています」。人の温かさや自然に触れることで子どもたちの感性も豊かに育まれることだろう。

ここは 瀬戸内の温暖な気候と同じ、温かい人々がいる場所。おおらかな自然に抱かれた小さな町で、オープンマインドで居られる幸せを実感してる。

取材した三村さんファミリーも伸び伸びと暮らす岡山県和気町への 移住に興味がある方はこちらのHPも是非チェックしてみて欲しい。

https://www.town.wake.lg.jp/wakesum

編集者PLUG

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