INTERVIEW
UP&COMER_三宅典子
09 January 2019
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極彩色とキッチュな世界観女と愛を顕在化する現代アート

「女の美しさ可愛さを武器に夢や野望を実現していく強くしたたかな女性達」に焦点をあてた、女性の社会進出による自立、ジェンダーの公平性。こうしたテーマに基づき、ビーズやスパンコール、フェルトやリボン、新聞紙に縄跳びの紐、掃除機のホースまで、布と糸を中心としながら生活に密接した様々な素材を用いて創作される三宅典子の作品たち。渋谷芸術祭 SHIBUYA AWRDS 2015での入賞以降、全国でも徐々に存在感を示し始めた彼女。妖艶でいてファンタジー、精巧でありながらキッチュなギミックが観るものを不思議な世界へと引き込む。これらはテキスタイルアート、またはファイバーアートと呼ばれるが、彼女は繊維造形によるインスタレーションを軸としながらも舞台衣装、絵画、コラージュ、ポートレート写真などジャンルレスな表現方法で多彩な作品を発表してきている。彼女の作品全てに共通するテーマは「色の爆発」と「童心回帰」。大人になっても子供の心に人を還す、そんな風に人をシアワセにすることがアートの本質だと彼女は考えている。また、人生で最も過酷な苦悩と葛藤の時期、草間彌生の作品を観て光が差したように救われたという自身の経験から、本来アートとは不幸な人にこそ必要なもので、そうした境遇にある人を幸福にすべきものであるという哲学も作品に反映させている。奇抜な服や帽子、マスクやアクセサリーといった身につけられる作品は特に人気を集めているが、それらは実際に触れた人を笑顔に変える。現代をエネルギッシュに生きる女性モデルを全国から募集して、それぞれの夢や野望をイメージして制作した「CRAZYつけま」など、これまでの作品やインスタレーションはHPでも公開。彼女を知れば女性芸術家の新たなアイコンたるポテンシャルをきっと感じるはずだ。

○三宅 典子
1982年生まれ、岡山県新見市出身。岡山県立大学テキスタイルデザインコース卒業。岡山を拠点に全国各地で個展、企画展を中心に作品を発表。

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