アートビオトープ那須が主催する「山のシューレ」は、伊藤俊治氏を総監修に迎え、各分野の最高峰の識者が集まる特別なイベントとして、毎年、栃木県 那須山麓 横沢で開催されてきました。PEPPER LAND の主宰者の能勢伊勢雄氏は2009年から2019年まで毎年講師として招かれています。
今回のPEPPERLAND50周年イベントでは、この10年間を振り返り、主催者の北山実優氏と、「山のシューレ」2014年の登壇者であるハナムラチカヒロ氏を招聘。
スイスのアスコーナにある聖なる山、「モンテ・ヴェリタ」では、心理学者カール・ユングや作家ヘルマン・ヘッセなどが集まり、「近代」が生んだ矛盾を乗り越えるために文化交流が行われました。その伝統は、オルガ・フレーベ・カプタインによって設立された「エラノス会議」へと受け継がれ、世界中の叡智が集う場所となっています。
このような叡智の歴史的系譜を受け継ぎ現代に蘇らせた「山のシューレ」は、日本版「エラノス会議」ともいえる夏季オープンスクール。そのArchaïque Modernismの魅力と全貌をお伝えします。
【開催情報】
開催日時 2024年10月9日(水)
開場 18:00 開演19:00
料金 ¥2,500 +1Drink)
会場 PEPPERLAND
http://www.pepperland.net/
問合せ Tel.086-253-9758
【共催】
株式会社 nikissimo
【鼎談者】
北山実優
2006年に二期リゾートに入社。「二期倶楽部」の創業者である北山ひとみ氏のもと、「アートビオトープ」ブランドデベロツブメント、文化事業の立ち上げに携わり、ホテル経営・マネジメントにも従事する。2008年にテンポラリーな山の学校「山のシューレ」を立ち上げ、2021年まで那須横沢にて開催する。山のシューレの文化事業として、建築家石上純也氏を起用し「水庭」をプロデュース、2018年オープン。現在、株式会社ニキシモの代表取締役社長。学芸部を中心に展覧会や文化企画のコーディネートをはじめホテルなど業態開発、運営のサポート、コンサルティングを行う。チームとの対話、顧客との親和性を活動の指針とし、学び続ける共同体として喜びに満ちた豊かな”場所”創りをビジョンに活動する。株式会社ランゲージ・ティーチング・レボリューションズ共同創業者・取締役、特定非営利活動法人アート・ビオトープ理事。
ハナムラチカヒロ
大阪公立大学・現代システム科学研究科准教授。一般社団法人ブリコラージュファウンデーション代表。トランスケープ論を元に、空間アートの制作から映像や舞台などでパフォーマンスも行う。大規模病院でのインスタレーション「霧はれて光きたる春」で日本空間デザイン大賞受賞。監督した映像作品「Seeing Differently」で欧州の4つの映画祭で受賞。その他、バングラデシュの貧村のランドアートの制作、世界各地の聖地のフィールドワーク、路上集団パフォーマンスなど領域横断的な研究と表現活動を行う。10代との哲学対話の場「ヒトの学校」を主宰。著書は、『まなざしのデザイン』(2017年/NTT出版/日本造園学会賞受賞)、宗教学者鎌田東二氏との共著『ヒューマンスケールを超えて』(2020年/ぶねうま舎)、コロナ後の社会を分析した『まなざしの革命』(2022年/河出書房新社)。能勢伊勢雄氏のゲーテ形態学の系譜を整理した著書『身の丈の科学』を準備中。ウェブサイトhttps://flwmoon.net
能勢伊勢雄
プロフィールはPEPPERLAND主宰、写真家・美術展企画にとどめ、詳細はネットに譲ります。62 歳から72 歳の 10 年間、二期倶楽部で開催された「山のシューレ」に参加できたことは人生の中でも特に貴重な時間でした。東京芸術大学の伊藤俊治教授や武蔵野美術大学の新見隆教授、ウルム造形大学を経て武蔵野美術大学に尽力した向井周太郎氏、デザイナーの原研哉氏、大阪公立大学の花村周寛准教授、故・坂本龍一氏、詩人の高橋睦郎氏、能楽師の安田登氏…など、数多くの先生方との出逢いは私の生涯の宝物です。また、故・松岡正剛氏とご縁の深い二期リゾート社主の北山ひとみ氏と現nikissimo社主の北山実優氏に見出していただいたことに深く感謝しています。「山のシューレ」に初めて参加した際、かつての「モンテ・ヴェリタ」や「エラノス会議」を思い起こしました。PEPPERLANDを「あらゆる文化が行き交う場所」として運営できたのも、松岡正剛氏や「山のシューレ」で多くの先生方との出逢いがあったからです。