
8月23日、岡山の老舗ライブハウス「ペパーランド」50周年イベントの一環として「京都国際映画祭の10年を振り返る」と題したトークセッションと映画『Telepathy Art』の上映(岡山初)が行われる。本イベントは、京都国際映画祭の閉幕を契機に企画されたもの。毎年同映画祭に招聘されていたペパーランド主宰である能勢伊勢雄氏が、芸人・アートプランナーとして活躍するおかけんた氏と文化人類学者の松村圭一郎氏を招いて、タイトル通り「京都国際映画祭の10年」を振り返る。1954年にスタートした京都市民映画祭から引き継がれ、日本映画の創造と発展に永く寄与してきた映画祭をよくよく知る3人による貴重な鼎談。問い合わせは下記ペパーランドまで。
2024.8.23/Fri
at Live House PEPPERLAND
Open 18:30/Start 19:00
Door ¥2,500+1Drink
More Info 086-253-9758/PEPPERLAND
「京都国際映画祭」にPEPPERLANDの主催者:能勢伊勢雄氏が毎年招かれていたことは、 意外と岡山では知られていません。彼は映画祭のアートプランナーであるおかけんた氏と共 に、自身の映画の上映やアート・レクチャーを行ってきました。毎年現地に足を運び、コロナ禍以 降はリモートで参加しており、その様子は「京都国際映画祭」の公式サイトで公開されています。 昨年、映画祭が閉幕したのを機に、おかけんた氏と文化人類学者の松村圭一郎氏を招いて、「京 都国際映画祭の10年を振り返る」イベントを開催します。松村氏は「東京ドキュメンタリー映画 祭」にも招かれ、映画作家としても活躍しています。 あわせて「京都国際映画祭2018」の会場で、テレパシーによって完成させた映画『Telepathy Art』の岡山での初お披露目もさせていただきます。 このイベントを通じて、「京都国際映画祭」の歴史と活動についてより多くの人に知ってもらいた いと思います。
【鼎談者プロフィール】
おか けんた
芸人・アートプランナー
おか けんた氏は、「京都国際映画祭」のアートプランナーとして「映画もアートもその他もぜん ぶ」をテーマに映画祭の運営を行い、伝統と志を引き継いできました。また、彼はお笑い芸人と しても多くの受賞歴があり、1986年「NHK上方漫才コンテスト」優秀賞、1997年「上方漫才大 賞」奨励賞、1999年「上方漫才大賞」大賞を受賞しています。 1983年に漫才コンビ「おかけんた・ゆうた」を結成し、数々の賞を受賞。その後、アート分野で も活動を広げ、1994~1995年「東京国際AU展」や1995年「株式会社スプーン公募展」でグラ ンプリを受賞。2014年からは「京都国際映画祭」のアートプランナーを務めました。 その他の主な活動には、「ART FAIR TOKYO」アートトーク(2007年~2010年)、国立国際 美術館「草間彌生 永遠の永遠の永遠」ギャラリートーク(2012年)、京都精華大学客員教授
(2018年~2020年)、「茨木映像芸術祭」審査員(2021年)、「Anykobe2022」トークイベ ント(2022年)などがあります。
松村圭一郎(まつむら・けいいちろう)
文化人類学者・映画作家 京都大学総合人間学部卒業後、同大学大学院・環境学研究科博士課程を修了。現在、岡山大学文学 部准教授。専門は文化人類学で、「東京ドキュメンタリー映画祭2018」では作品『マッガビット 雨を待つ季節』が、「東京ドキュメンタリー映画祭2020」では作品『アッバ・オリの一日』が上 映されました。 1984年、ボブ・ゲルドフがエチオピアの飢餓救済のために世界初の「バンド・エイド」を開催し、 救済を目的とした音楽フェスのムーブメントが誕生しました。松村圭一郎氏は、そのエチオピア を研究フィールドに選び、農村や中東の都市でフィールドワークを続けています。彼の研究テーマ は、富の所有と分配、貧困や開発援助、海外出稼ぎなど多岐にわたり、その成果は編集工学研究 所所長の松岡正剛氏に「文化人類学を現代に生きた学問として蘇らせた学者」と称されていま
す。 著書には、『所有と分配の人類学』(世界思想社)、『基本の30冊文化人類学』(人文書院)、 『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)があり、特に『うしろめたさの人類学』は毎日出版文化 賞特別賞を受賞しています。編著には『文化人類学の思考法』(世界思想社)…など多数。
能勢伊勢雄(のせ・いせお)
写真家・美術展企画・音楽評論家。
Live House PEPPERLANを主宰(1974年-)し、脱領域的活動を展開する一方で、阿木譲の 『Rock Magazine』に1983年から廃刊まで編集・執筆でかかわる。主な展覧会では岡山・倉敷市 連携文化事業『スペクタル能勢伊勢雄1968-2004』展開催。奈義町現代美術館『能勢伊勢雄写真 展-MORPHOLOGY・遊図・PORTOGRAPHの世界-』展開催(2013)。水戸芸術館『X-COLOR グラフィティ in Japan』展企画(2005)。大分県立美術館『OPAM×能勢伊勢雄シアター・イン・ ミュージアム』(2016)…など多数。講演会ではアートビオトープ那須「山のシューレ」講師 (2009-)京都国際映画祭講師(2015-2023)…など多数。映画では1995年『山形国際ドキュ メンタリー映画祭’95』にて『共同性の地平を求めて』が選出上映。実験映画大回顧展『アンダー グラウンド・アーカイブス1958→in Kobe Kyoto Osaka』(2001)にて上映…など多数。ま た、50年以上の歴史を持つ東京「美學校」の公認校「美學校 岡山校」を開校する(2010-)。書 物では『新・音楽の解読』(DU BOOKS刊 2013)。写真集『ISEO NOSE:MORPHOLOGY 能勢 伊勢雄:形態学』(赤々舎刊・2014)…など著作・評論等多数。2018年福武教育文化振興財団より 「福武文化賞」受賞。慶應義塾大学アート・センター収蔵作家。
2015 京都国際映画祭『ハプニング69-04”60年代アートに何が起きていたのか??』上映+レク チャー
2016 1京都国際映画祭連携イヴェント『グラフィティ表現の歴史 -グラフィティーアートと Banksy-』レクチャー(立誠小学校) 2『実験映画史に見る「映画言語」の変革』能勢2作品上映+レクチャー+対談
2017 能勢伊勢雄監督『共同性の地平を求めて』上映+鼎談『人間の救いとは何か?』荻原勝× おかけんた×能勢伊勢雄
2018 テレパシーで映像作品を完成させる『テレパシー・アート -レクチャーと実験-』
2018トークイベント『グラフィティアートは現代美術なのか?』
2須藤秀之監督『PARASOL』上映と特別レクチャー「映画とビデオ・アート」
【コロナ禍以降オンラインで開催された「京都国際映画祭」のHPリンク】
2020 『伝統が前衛作品を生み出す京都の風土』
2021 「古事記に見る形態とは何か?ー「ウツシキ アヲヒトクサ 黒宮菜菜」展を巡ってー」
2022 『ユートピアなのか ディストピアなのか』
2023 「西洋美術史の最後の問題が、混乱するデジタル世界を救う!!」