茶の製造販売を手掛ける株式会社茶下山(本社:岡山市中区住吉町、代表取締役社長:石川康晴、以下「茶下山」)が、新商品のボトリングティー2種類の販売を開始する。
近年、国内においてはノンアルコール市場、観光・ホテル業・外食・インバウンド需要が高まり、海外においては日本茶ニーズが高まっていることを受け、茶下山では乾杯茶「朝凪(アサナギ)」と食中茶「凪(ナギ)」を開発した。
同商品は中四国・瀬戸内に販売を特化、百貨店やスーパーなど小売販売は基本的に行わず、瀬戸内エリアの高級ホテルと高級レストランで料理に合わせて提供される。「瀬戸内に来ないと飲めない」ブランド戦略によって、観光客などが当該地域を訪れるひとつの目的を作ることも狙いだ。ホテル、レストランでの提供は5月23日からスタート。同日、新商品の発表を記念してECサイトでも数量限定で発売する。
《販売サイト》 https://shop.teashimoyama.jp/
「朝凪」「凪」取引店舗
広島県:guntd(尾道市)、bella vista(尾道市)、LOG(尾道市)、Azumi Setoda(尾道市)※全てホテル
岡山県:鮨緑(岡山市)、八方(岡山市)、魚正山本淳(岡山市)、松寿司(岡山市)、昇一楼(岡山市)、はむら(岡山市)※ミシュランレストラン
同社の茶畑(美作市海田)でメディア向けに開催された商品発表会では、ミシュラン2つ星の「喰切料理 八方」の料理とペアリングした試飲会が行われた。
《茶下山のストーリー》
朝、夕凪が舞い降りる神秘的な生産地。
室町時代、後醍醐天皇が休まれたとされる岡山県美作市。
その美作市海田は1730年江戸時代、茶栽培が本格的に開始され、今日まで続く茶どころ。
茶下山は1930年に茶栽培を開始、今年で94年目を迎える。
2005年には現第126代天皇陛下のウエルカムドリンクとして提供されました。
《こだわり》
山間地域に適した、4種類の品種を中心に無農薬で栽培。
圃場ごとに製茶、管理をしながら、「蒸し」「揉み」「火入れ」など
代々培ってきた製茶技術を大切にお茶づくりを行っています。
茶下山が作る平番茶(ひらばんちゃ)は、茶葉を「よりこまず」開いたまま製茶を行い、
主に西日本で製造され古くから親しまれているお茶です。
寒暖の差が出始める秋に収穫された茶葉のみを使用し、
緑茶の火入れ香と焙じ香を見極め、丁寧に焙煎を施しています。
心地よい香りとまろやかですっきりとした味わい、口の爽快さが特徴。
また、焙じることで茶葉に含まれるカフェインが抑えられるため、身体にも優しいお茶です。
■茶下山/茶師 下山桂次郎氏コメント
番茶畑の研究開発を行なって三代九十年。
100年を目指して世界に美作海田を発信していきたいと思います。
■茶下山/社長 石川康晴氏コメント
江戸時代から続く茶の産地「岡山県美作市海田」。
お茶のブランド化を進め、農業従事者の所得増加を目指し、
日本のお茶事業を次世代が継承したくなる
魅力あるビジネスにしていくことが我々の使命であると思っています。
■今後の展開
2024年8月に日本三名園、後楽園門前町にあたる岡山市弓之町にて
「茶房」を開店する予定。
《編集者/試飲体験レポ》
乾杯茶(食前茶)と食中茶という提案は、新しいスタンダードとしてもっと広く受け入れられるはずだ!ということを確信できる試飲でした。
筆者も食事の席ではノンアルコールを選択する機会が増えましたが、茶下山の2種のお茶は、どちらも想像以上の飲み口と味わい、料理との抜群のペアリングによってお酒不在の物足りなさを解消してくれます。
ワインのマリアージュなどとは異なった、この爽快な満足感はどこから来るのか。説明の中で「料理の邪魔をしないことを最も意識して調整を重ねた」と繰り返し話された茶師 下山さんに、「邪魔をしない」とはどういうことか、踏み込んで尋ねてみました。即座に返ってきた答えは、「料理に寄り添う」という言葉。主役になることはせず、かといって料理と料理の間で余韻を断ち切るわけでもない。どんな料理にも寄り添えるその懐の深さが、一流店にも認められた所以なのかもしれません。
また、ちぎり和紙に箔押しが施された趣と高級感あるラベル、品の良いボトルの佇まいは贈り物にも重宝すること間違いなし!個人的には、ぜひ贈答用に一般販売を拡充してほしいところです。
生粋の茶師が、その知識と技術、情熱を注ぎ込んだ「朝凪」と「凪」。確かな品質にイシカワホールディングスのクリエイティブが充填されたボトルは、瀬戸内の新たな顔となるポテンシャルを漂わせています。
ぜひ、岡山発、お茶と料理の新しいペアリングをご体験ください。