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T-SHIRT&ME Vol.5_MAMI
14 November 2022
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Vol.5

MAMI

etoqk Buyer _ Okayama city
Age.31

ツッコミどころ。

スタイリスト修行中に古着に魅せられた MAMIさん。「Tシャツはコレクション」と位置づけて、 気に入ったシリーズを つい集めてしまうというが、 手元にあるのは意外に少ない30枚。 勝ち残り選抜された、 エリートコレクションをお披露目。

PHOTOS BY. Shinichiro Uchida(SUPC)


会った人に「なんじゃそれ」ってツッコまれるのを待っている。

トップスタイリストの元でのスタイリストキャリアを持ち、ヴィンテージ《古着》に魅せられたMAMIさん。東京と岡山を行ったり来たりの半生だったが、現在は問屋町「etoqk」のバイヤー兼マネージャーとしてその能力をいかんなく発揮している。「Tシャツはコレクション」として、古着を中心に収集しているが、枚数は30枚と意外にも少なめ。
「泣く泣く処分したものも結構ある。今残ってるのは選抜され勝ち残ってきたものばっかりですね」。
中でも「Mr・ビーン」シリーズはお気に入りだ。
「ネットで調べてみたら10枚くらいはありましたけど、人気らしくてプレミアム価格がついてるものもあったり。Tシャツに出せる価格は、3万円かな。オトナになったし!(笑)」
またTシャツを選ぶ基準は「ツッコミどころ」だそう。今回着用しているものもアメリカではパロディのネタにされまくっている「アメリカン・ゴシック」という絵をプリントしたもの。
「東京の『BerBerJin』でセール棚にあったのを見つけたときは興奮しました。日本ではあまり伝わりにくいのが残念だけど、Tシャツは『何着てんの』ってツッコミ待ちなところがある。オシャレよりも面白さを、Tシャツには求めたい」。
いかにもMAMIさんらしい回答だ。
「それからやっぱり古着であるってこと。なかなかない、一点ものに近いようなものに出会えたら買っちゃうと思います。細かいところで言うと、ステッチはダブルよりシングルが好きだし、くったり古めのボディであることにはこだわりたい」。
MAMIさんが持っている中で一番高価な一枚は、マリリン・モンローのツアーTシャツ。
「いただきものなので、正確な価格はわからないけど、生まれ年の1991年のものなので多分すごい値になっているんじゃないかな」。
今後の目標に掲げるのは「etoqk」の考えるスタイルをより多くの人に伝えていくこと。
「スタイリストの仕事は大好きなことだったし、その経験を活かせたらいいなと思ってます。自分のスタイリングはすべてのアイテムに筋が通っていることを大切にしています。リンクしてるっていうのかな。それから、Tシャツ選びと同じ、『ツッコミどころ』なんですよね。どこかユーモアのある、楽しいものにしていきたい」。


(紹介したTシャツについて)
◯着用しているのは、いろんな映画やビジュアルでパロディ化されまくっているグラント・ウッドによる「アメリカン・ゴシック」。日本ではあんまり知られていない(残念)けど、アメリカではめちゃくちゃ有名な絵です。1930年に描かれた原画を元にTシャツとして80年代に流通したもの。東京の有名老舗ヴィンテージショップ「BerBerJin」のセール棚に3,000円で置かれているのを見つけて「なぜここに、こんな値段で!?」と超絶興奮しました。安くて可愛くて、しかも一流の古着ショップで見つけることができた。私にとっては会心の「これだわ!」的一撃。◯後の2枚は「Mr.ビーン」で揃えてみました(笑)。小さい頃から大好きで、ずっと観てた。どちらもプロモーショングッズで、黒のほうはカナダで、白いほうは東京の古着屋さんで見つけました。「Mr.ビーン」シリーズは結構出回っていて、これ以外にも10種類くらいあるけど、年々希少性も上がってきて、割とプレミアム価格になっちゃってる。古着が好きになると、収集魂に火がついてしまって、ついつい集めたくなっちゃうんですよねえ。
※「Mr.ビーン」(1990〜1995)世界中にブームを巻き起こした、イギリス製作のコメディTVシリーズ。


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MAMI
etoqk Buyer  / Age.31

◯1991年8月、岡山市生まれ。岡山一宮高校卒業後、文化服装学院の広島校(現在は閉校)に入学、スタイリストを目指す。専門学校卒業後にスタイリストアシスタントとして進路は決まっていたが、東京で暮らすための資金が足りずUターン、岡山のBEAMSに就職。その後師事したいスタイリストを見つけ、上京しアシスタントとして従事。その後、古着のディーラー業として転職。再びUターンして古着屋にて店舗全体の運営を担う。現在は問屋町のeditorial shop「etoqk」バイヤー兼マネージャー。同店ではファッションアイテムを中心にインテリアやアート、食器、植物、雑貨に至るまで「衣・食・住」の様々なカルチャーが交差。「“モノ”の編集・“コト”への展開」をテーマに、幅広く価値を提供している。

Instagram:@etoqk_tama
https://etoqk.com/


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